LiveLiNQ Evidenceは、パソコンの画面をそのままONVIF対応して、IPカメラと同じように取り扱える製品です。OBS等の配信ソフトウェアを使うよりスマートにパソコン画面を録画できます。今回は、日常的に録画をする方法をご紹介します。
そもそもなぜパソコン操作を録画するのか
これについては諸説ありますが(苦笑)
- 「あー、あのときメモとっておけばよかった」と後悔先に立たないときの対策
- 「こんな不具合出たよ」という報告のとき、伝えるのが面倒だったり、再現しなかったりしたときの対策
- リリース環境の設定変更などを行う場合の記録として
- 録画されている緊張感をもって仕事ができる(!?)ときがある
などなど、色々なメリットがあると思っています。
今回紹介するLiveLiNQ Evidenceの使い方は、監視用途ではなくて、自分の作業を補完・補助するための使い方になります。
私は、ノートパソコンを普段使いしています。一般的な業務のほか、開発についてもHyper-Vを使った仮想マシンを使ってやる場合がほとんどを占めます。どこで作業をしても記録を残すには、以下の2案が考えられます。
案1 VPNを経由して拠点のNVR / VMSに録画する
案2 ノートパソコンに録画する
VPN接続で録画する方式では、常時ネットワーク接続をする必要があります。これでは、移動中などの作業については記録されなくなってしまいます。常に録画をするためには、案2 ノートパソコンに録画するということになります。
では、自分のノートパソコンに録画をするとして、方式はざっくりと2つあります。
案1 X-Box Gamerbarなどのツールを利用する
案2 LiveLiNQ Evidenceを利用し、同じPCのVMSに録画する(がんばればOBSでもできますが…)
案1を調べてみましたが、デスクトップ画面を自動録画は、ウィンドウ単位でしかできないようです。常時録画をするとなると、LiveLiNQ Evidence一択ですね。
構成
実現するための構成を考えます。普段持ち運ぶことが多いノートパソコンを常時録画するためには、同じパソコンにVMS(ビデオマネジメントシステム)を構築するのが手っ取り早いです。使いやすいVMSかつ無料と考えれば、Linuxで動作するオープンソースのVMSであるZoneMinderが良いと思います。
- ノートパソコン
Windows11 Professional を使います。Hyper-Vの機能を追加し、仮想マシン上にZoneMinderを構築します。
そして、LiveLiNQ Evidenceは、ホストマシンにインストールします。
ZoneMinderを構築する仮想マシンのネットワークは、内部ネットワークを利用します。また、LiveLiNQ Evidenceのネットワークには、内部ネットワーク側のIPアドレスを選びましょう。
(Hyper-Vは標準インストールされていないので、追加が必要です)

(Hyper-VがインストールされているとIPアドレスが2つ選べるので、内部ネットワークのIPアドレスを選びます)
ZoneMinderの構成
ZoneMinederでは、Source Pathに、LiveLiNQ EvidenceのRTSP URLを指定します。ユーザー名、パスワードを以下の例の形式で設定します。また、ZoneMinderの場合、IPアドレス以外にホスト名でも設定が可能です。できれば、ホスト名で設定しましょう。

コーディックの選択
ZoneMinderでは、映像と独自にエンコードしたり、カメラ側のエンコードしたものをパススルーで保存が可能です。私の場合、録画サイズを抑えたいので、H.265を選択してます。H.265は、ZoneMinderでもエンコード可能ですが、LiveLiNQ EvidenceでもGPUが対応していればハードウェアでH.265エンコードが可能です。この方式であれば、24時間・一カ月の録画でも1GB程度です。セキュリティ用途の場合、更に保存が必要ですが、開発履歴として残すには、1月もあれば十分です。
使ってみた感想
この環境を使い始めて数日が経過し、リモートワーク環境でも、完全に記録が取れるようになりました。使用感はこれからも発信していきたと思いますが、特に良かったな…と思うことは、次の3点ですね。
- マニュアル、手順書などが欲しくなったときに、映像を切り抜いてサクッとメンバーに共有ができること。
- WEB会議の映像、音声も自動で記録されること(きっとDAZNとかTverとかも録画できちゃいそう)。
- ノートパソコン内で環境が完結するので、誰にも勝手に映像をみられることがない。
LiveLiNQ Evidenceの製品ページ