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【オープンソースERP Odoo】インストール方法(Windows版)

オールインワンの業務システム(一般的にはERPと呼ばれます)のOdooコミュニティ版のインストール記録です。

Odooのコミュニティ版で利用できる主な機能は、以下の通りです。

  1. 見積・請求管理
  2. 経費精算
  3. CRM(顧客管理)
  4. 販売
  5. WEBサイト
  6. オンラインショップ
  7. ブログ、電子会議室、e-ラーニング、ビジネスチャット
  8. 在庫
  9. 製造
  10. 購買
  11. 従業員・勤怠
  12. 予定表

など…。とても沢山の機能が含まれています。そして、機能は1つのシステムに統合されているので、同じことを何度も入力するような”二度手間”がありません。

そもそもオールインワンの業務システムOdooコミュニティ版とは?

Odooは、ベルギーのOdoo S.A.によって開発されている、統合型の業務システムです。企業(Enterprise)版とコミュニティ版があります。

  • コミュニティ版
    ソースコードが公開されており、ルールに則ることで、自由に使うことができます(※2)。機能については、企業版ほどでないですが、基本的な機能な網羅しています。なお、使うためには、多少のIT知識が必要ですが、プログラムスキル等は不要です。
  • 企業版
    コミュニティ版に加えて、高度な機能が実装されています。商用ライセンスとなり、ユーザー数・利用期間での支払いとなります。一般的なERPに比べると広範囲な機能が比較的安価に利用できます。ネットワーク経由で利用するクラウド版と自社内にサーバーを置くオンプレミス版があります。クラウド版であれば、ITのスキルはそれほど必要はありません。

Odoo S.A.による、コミュニティ版とエンタープライズ版の比較

https://www.odoo.com/ja_JP/page/editions

つまり…

コミュニティ版であれば、大きな費用負担なく、実際に業務システムの基本機能を利用・体験できる

…ということです。

用意するもの

自社としては、以下の設備が必要となります。

  1. サーバー用パソコン
    本格運用でなければ、サーバー用パソコンは、サーバー機である必要はありません。
    Windows11のパソコンで大丈夫です。
  2. 操作用パソコン
    サーバーとは別に、操作するためのパソコンです。普段使っているものでも構いません。社内ネットワークに繋がるのであれば、スマートフォン・タブレットでも大丈夫です。
  3. 社内ネットワーク(LAN)
    サーバー用パソコンと操作用パソコンをつなげるためのネットワークが必要です。利用者が1名であれば、サーバー用パソコンを使うことも可能です。

インストール方法

それでは、実際にインストールを進めてみましょう。ソフトウェアをダウンロードします。ダウンロードサイトは、こちらです。利用者名などを入力すれば、ダウンロードが可能です。入力内容は、こんな感じです。

https://www.odoo.com/ja_JP/page/download

ダウンロード中の画面は、こんな感じです。

ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると、インストールが始まります。ダブルクリックすると、以下の確認画面が出てきます。

「はい」ボタンをクリックしてください。

次に、言語を選択します。ここでは、英語を選択します。

セットアップが始まります。「Next」を選択します。

ライセンス規約が表示されます。内容を確認して「I Agree」を押してください。

インストールする機能を選択します。基本機能であれば、”Odoo Server”と”PostgreSQL Database”を選択すれば大丈夫です。

次に設定画面が表示されます。Username, Passwordは、変更してください。Hosntname, Portは変更不要です。

次にインストール先のフォルダを選びます。デフォルトのままでも大丈夫です。

インストールが始まります。

"Completed"が表示されたら、ひとまずインストールが完了です。簡単ですね。「Next」ボタンを押します。

ここまでは、普通のソフトウェアをインストールするのと、何ら変わりありません。

初期設定方法

ソフトウェアのインストールが終わっても、初期設定をしないと使うことができません。インストールしたパソコンで、WEBブラウザを起動して、以下のURLを開きます。

http://localhost:8069

各項目を入力してください。

  • MasterPassword
    データベースのパスワードを設定します。
    デフォルトでこの値が設定されています。この値を忘れると、メンテナンスが出来なくなりますので、忘れないようにしてください。
    上の例では、デフォルトがkedk-hvdm-j6b5だったものを変更しています。
  • Database Name
    データベースの名前を設定します。この名前は、任意に設定してください。
  • email
    システムを管理する人のメールアドレスを設定してください。このメールアドレスは、ログインをするときに利用します。
  • Password
    ログインするときのパスワードを設定してください。
  • Phone Number
    電話番号を入力してくだしさい。
  • Language
    言語を設定してください(日本語も選べます)。
  • Country
    国を選びます(日本ですよね・・・)。

全ての入力が終わったら、”Create database”をクリックします。

データベースの作成が終わったら、ログイン画面が表示されます。

ログインすると、Odooで利用できるアプリが表示されます。ここで、”有効化”のボタンがあるものは、Odooのコミュニティ版で利用ができる機能となります。

インストール・初期設定は、以上で終了です。会社の情報や社員の情報などの初期設定は、次回に持ち越したいと思います。

※今回の設定は、社内ネットワークでの利用を想定しています。電子メールの活用、ウェブサイトやオンラインショップなどの機能を利用する場合は、ネットワーク関連の知識が必要となります。将来的には、ネットワーク関連についてもブログをまとめていきます。

※2 Odooコミュニティ版は、 GNU Lesser General Public License version 3(LGPLv3)というライセンスとなっています。自社内で利用し、カスタマイズをしないのであれば、自由に使うことができます。オープンソースであり、自由に使うことが可能ですが、可能な範囲でOdooコミュニティに貢献することが望ましいと言えます。

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