オールインワンの業務システム(一般的にはERPと呼ばれます)のOdooコミュニティ版のインストール記録です。
Odooのコミュニティ版で利用できる主な機能は、以下の通りです。
- 見積・請求管理
- 経費精算
- CRM(顧客管理)
- 販売
- WEBサイト
- オンラインショップ
- ブログ、電子会議室、e-ラーニング、ビジネスチャット
- 在庫
- 製造
- 購買
- 従業員・勤怠
- 予定表
など…。とても沢山の機能が含まれています。そして、機能は1つのシステムに統合されているので、同じことを何度も入力するような”二度手間”がありません。
そもそもオールインワンの業務システムOdooコミュニティ版とは?
Odooは、ベルギーのOdoo S.A.によって開発されている、統合型の業務システムです。企業(Enterprise)版とコミュニティ版があります。
- コミュニティ版
ソースコードが公開されており、ルールに則ることで、自由に使うことができます(※2)。機能については、企業版ほどでないですが、基本的な機能な網羅しています。なお、使うためには、多少のIT知識が必要ですが、プログラムスキル等は不要です。 - 企業版
コミュニティ版に加えて、高度な機能が実装されています。商用ライセンスとなり、ユーザー数・利用期間での支払いとなります。一般的なERPに比べると広範囲な機能が比較的安価に利用できます。ネットワーク経由で利用するクラウド版と自社内にサーバーを置くオンプレミス版があります。クラウド版であれば、ITのスキルはそれほど必要はありません。
Odoo S.A.による、コミュニティ版とエンタープライズ版の比較
https://www.odoo.com/ja_JP/page/editions
つまり…
コミュニティ版であれば、大きな費用負担なく、実際に業務システムの基本機能を利用・体験できる
…ということです。
用意するもの
自社としては、以下の設備が必要となります。
- サーバー用パソコン
本格運用でなければ、サーバー用パソコンは、サーバー機である必要はありません。
Windows11のパソコンで大丈夫です。 - 操作用パソコン
サーバーとは別に、操作するためのパソコンです。普段使っているものでも構いません。社内ネットワークに繋がるのであれば、スマートフォン・タブレットでも大丈夫です。 - 社内ネットワーク(LAN)
サーバー用パソコンと操作用パソコンをつなげるためのネットワークが必要です。利用者が1名であれば、サーバー用パソコンを使うことも可能です。
インストール方法
それでは、実際にインストールを進めてみましょう。ソフトウェアをダウンロードします。ダウンロードサイトは、こちらです。利用者名などを入力すれば、ダウンロードが可能です。入力内容は、こんな感じです。
https://www.odoo.com/ja_JP/page/download
ダウンロード中の画面は、こんな感じです。
ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると、インストールが始まります。ダブルクリックすると、以下の確認画面が出てきます。
「はい」ボタンをクリックしてください。
次に、言語を選択します。ここでは、英語を選択します。
セットアップが始まります。「Next」を選択します。
ライセンス規約が表示されます。内容を確認して「I Agree」を押してください。
インストールする機能を選択します。基本機能であれば、”Odoo Server”と”PostgreSQL Database”を選択すれば大丈夫です。
次に設定画面が表示されます。Username, Passwordは、変更してください。Hosntname, Portは変更不要です。
次にインストール先のフォルダを選びます。デフォルトのままでも大丈夫です。
インストールが始まります。
"Completed"が表示されたら、ひとまずインストールが完了です。簡単ですね。「Next」ボタンを押します。
ここまでは、普通のソフトウェアをインストールするのと、何ら変わりありません。
初期設定方法
ソフトウェアのインストールが終わっても、初期設定をしないと使うことができません。インストールしたパソコンで、WEBブラウザを起動して、以下のURLを開きます。
各項目を入力してください。
- MasterPassword
データベースのパスワードを設定します。
デフォルトでこの値が設定されています。この値を忘れると、メンテナンスが出来なくなりますので、忘れないようにしてください。
上の例では、デフォルトがkedk-hvdm-j6b5だったものを変更しています。 - Database Name
データベースの名前を設定します。この名前は、任意に設定してください。 - email
システムを管理する人のメールアドレスを設定してください。このメールアドレスは、ログインをするときに利用します。 - Password
ログインするときのパスワードを設定してください。 - Phone Number
電話番号を入力してくだしさい。 - Language
言語を設定してください(日本語も選べます)。 - Country
国を選びます(日本ですよね・・・)。
全ての入力が終わったら、”Create database”をクリックします。
データベースの作成が終わったら、ログイン画面が表示されます。
ログインすると、Odooで利用できるアプリが表示されます。ここで、”有効化”のボタンがあるものは、Odooのコミュニティ版で利用ができる機能となります。
インストール・初期設定は、以上で終了です。会社の情報や社員の情報などの初期設定は、次回に持ち越したいと思います。
※今回の設定は、社内ネットワークでの利用を想定しています。電子メールの活用、ウェブサイトやオンラインショップなどの機能を利用する場合は、ネットワーク関連の知識が必要となります。将来的には、ネットワーク関連についてもブログをまとめていきます。
※2 Odooコミュニティ版は、 GNU Lesser General Public License version 3(LGPLv3)というライセンスとなっています。自社内で利用し、カスタマイズをしないのであれば、自由に使うことができます。オープンソースであり、自由に使うことが可能ですが、可能な範囲でOdooコミュニティに貢献することが望ましいと言えます。
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